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S**7
しっとりとした風情の漂う作品
オースティン晩年のこの作品、それまでの作品の若いヒロインたちとは違い、ヒロインのアンは、最愛の人との別離という苦い経験をそっと心にしまいこんだまま、花の盛りを過ぎてしまった20代後半の女性です。知性と良識のある彼女に愛情を向けることを知らない家族の中で淡々と生きてきた彼女の前に、昔の恋人ウェントワース大佐が再び現れたときから、彼女の心にさざ波が立ち始めます。その微妙な心の動きが、全編を通して静かに語られていくこの作品は、オースティン作品の中では一番ロマンチックなのかもしれません。最初は冷淡な恋人の心が自分に戻ってきていることを、彼のちょっとした言葉や行為に見出し、少女のようにときめいている女性の心の機微が細やかに描かれています。全体にしっとりとした風情が漂うこの作品の中で、ウェイントワース大佐の情熱的な手紙はとても印象的で心に残るものです。「高慢と偏見」ほどは多くの人の共感を集める力はないかもしれませんが、私は円熟期のオースティンの作品の中では、「マンスフィールドパーク」よりも柔らかで、「エマ」よりも静かなこの作品が大好きです。Persuasionというタイトルの持つ意味も、なかなか深いと感じています。このreissue版ペーパーバック、従来のpenguin classicsより幾分厚みはありますが、フォントが大きめで読みやすいです。
L**E
A Brilliant Read with Excellent Annotations
An excellent presentation with copious notes as one might expect from Penguin Classics.
ゴ**ス
もうひとつです。
ジェーン・オースチンの名前で期待したが、平凡な作品という個人的感想である。AnneとWentworthがよりを戻すきっかけの描き方が少し物足りない気がする。性格・心理描写はオースチンらしくていねいにできていると思う。
Trustpilot
1 week ago
3 weeks ago